2014年4月27日日曜日

風も空気もない宇宙で隕石の衝撃波を感じってしまうような知的音楽

気づいた方も多いかもしれないが過去記事を最近のものを除いて削除してみた。

自分の稚拙な過去の文章の羅列に嫌気がさしたというのもあるかもしれない。

やっぱ自分の過去の文章読まれるって小学生の時の読書感想文とか将来の夢を書いた文集を読まれてるみたいで恥ずかしいよね。

Twitterでマジレスする=かっこわるいみたいな風潮があるのでブログでは少し固く、twitterではかなり緩く遣って行こうと思う。

あと僕の事をクラスタという方が2ちゃんねるに少なからずいるみたいだが僕はクラスタじゃないよ(笑






かなりドタバタしていた一ヶ月、今更ながらJohn Fruscianteの最新アルバムを購入。

実は僕が気づかない間に衛星にアルバムをのせて空からアプリを使って音源を配信するとか訳が分からないおもしろイベントをやっていたみたいなのですが私は乗り遅れました。




















まあ本人よりもレコード会社的にアルバムを宣伝したい意思があったみたいだけど(本人も宣伝には興味はないけど宇宙には興味があるとは言っていたが)

余談はこれぐらいでこのブログで毎度恒例となっているJohn Fruscianteのアルバムレビューをしたいと思う。

2014年最初のJohn Fruscainte名義のアルバム「enclosure」









内容物はこんなところ、ステッカー(レコードタワー限定)、ボーナストラック(日本版)、ロングインタビュー、日本語歌詞付き。

これで2,300円は安い。





音源は毎度おなじみとなりつつあるBlu-spec2CD。

Blu-spec2CDについては過去にも触れたがBlu-rayを製造する工程で用いられるノウハウを生かして作成されたCDでありSACDなどとはまた別の存在である。

CD-POP


ジョン・フルシアンテのニューアルバム『Enclosure』。 『Enclosure』は『PBX』から始まったジョン・フルシアンテによる最後のメッセージ。 日本盤ボーナス多数(日本盤ボーナストラック2曲/Blu-spec CD 2/ジョン・フルシアンテ超ロングインタビュー/歌詞対訳)。 
『Enclosure』は、過去5年間における音楽での目標を全て達成した作品なんだ。 このアルバムはブラック・ナイツの『MEDIEVAL CHAMBER』と同時期にレコーディングされ、サウンドが違うかもしれないけど、同じクリエイティブ・プロセスによって生み出された。 一つの作品から学んだことが、もう一つの作品にフィードバックした。 『Enclosure』は『PBX』から始まった僕の音楽による最後のメッセージだ 
ジョン 

Amazonより引用)



まず冒頭で述べておくが彼の最後のソロアルバムとも取れる謡い文句であるが最後ではないと私は思う。

少なくとも今後は音楽活動が見えておらずBlack Knightsに専念するような発言でお茶を濁していたがいずれまたこういった実験的とも言える音楽を見せてくれるだろう。

enclosureというタイトル(enclosure:囲い込み)からも意味が取れるように莫大な音楽がもつ可能性の一部を彼が一人で探し求めて作った囲い込みの中で展開しているものこそこのenclosureである。

(余談ではあるが彼自身、音楽を全て理解する事は困難であり人生を捧げても不可能と述べている)

視聴環境はSL-SX410(PCDP)→K3003、あるいはAK120(リッピングにてEACを使用、Music Converterにてflac化しXLDにてタグ付けしたもの)→K3003

音質

PCDP直とAK120ではなかなか甲乙つけたがい正直外で聞くのならAK120で十分であろう。

しかし落ち着いた環境でゆったりと音を楽しみたい、あるいはAK100,iPhone等で聞くのであればPCDPの方が音は優れている。

例えば、喫茶店、学校の机で授業が始まるまでのわずかな時間などを楽しみたいなどであればPCDP必須であろうではないか。

wavでリッピングすれば話はまた変わってくるのだがここではアートワークの管理面を考えflacで行かせてもらおうと思う。

マスタリングについてだがどの曲も甲乙つけたがい、個人的にこめかみの上辺りでドラムが叩かれているのではないかと思えるほどのパワーのある8曲目のCrowdenなど面白い、10曲目のVesiouなんかは久々に彼のギターを聞ける。

かつて彼のCDをおもちゃ箱をごったがえしたかのようなものと言ったが今回は彼が全ての曲に手間がかかっていて、まるで膨大な彼の宇宙から彼が選び抜いてきた銀河を「ほらっ、こんなもんだよ」見させられているようで感動的であった。

正直「おー」とも「ん?」とも初めてディスクをかけた瞬間から言葉が出なかった。

彼のアルバムでは作品の世界や表現したいものを理解するのに時間がかかるのはよくある事だが従来のアルバムとはまったく別次元であった。

これをそこそこの据え置きで聞いたら恐ろしく立体感のある躍動的な音が飛び出すのであろう・・・などとそんな事を頭で考える余裕すら与えられなかった。

隙間がない。

余白のない彼のアルバムは曲が再生されている間は常に止まらない。

変化と不変。

抽象的な音が波のように押し寄せる。

普通のミュージシャンは波にいかに自分の思いを乗せるか、という一点で勝負をする。

彼はそれとは異なり、いかに波と波との隙間を埋め、音楽の世界観そのものの完成度を高めるかという一点にしか興味がないのだ。

それを証拠にロングインタビューでは「ファンに言う事は特にないよ」と割り切っている。


もはやミュージシャンなのかすらあやうい既存の音楽の常識を超越している・・・。

曲について軽く触れるのならば個人的に3曲目のダークスローテンポな曲「Run」、10曲目「Vesiou」や11曲目「Scratch」はボーナストラックでありながら彼の強い意志を感じる事ができる。

そんな彼のアルバムはiTunesストアでは全曲視聴ができる。

興味がある方は是非聞いてみてほしい。





















キミのことが怖くて、どうすればいいのか分からなかった。

トライする前に立ち止まってしまう

キミも俺も変わらない

跡を残さずに死んでいく

よくあることだ よくあることだ

心配する事は逃避じゃない

街を失って力を抜く

誰も直面したくない


(11.Scratchより)














またのちほど